2009/ 8/ 3 新・ いわき 市商業 まちづ くりプ ラン策 定検討 懇談 会
「新・いわき市商業まちづくりプラン」策定業務の進め方について
1 策定の趣旨
⑴ いわき市 商業まちづくりプランについて
時代環境の急激な変化に合わせて、小売商業を中心とした賑わいと活力のあるまちの 創出、再生のために目指すべき方向、小売商業者や市民をはじめ、まちづくりに関わる 様々な主体がなすべき方策等を示すため、平成 14 年度に「いわき市商業まちづくりプラ ン」を策定し、商業振興に係る各種施策を実施してきた。
プランでは、「光る店・新しい力づくり」など5つの基本戦略を掲げ、14 の新規重点 事業を中心に事業展開を図ることとした。
⑵ これまで の成果等について
商業統計調査の結果によると、市内の小売業は、現プラン策定時の平成 14 年と平成 19 年との比較で商店数が552 店(△ 14. 2%)、従業者数が 2, 079 人(△ 8. 9%)、販売額 が 254 億円(△ 6. 7%)それぞれ減少するなど、消費者ニーズの多様化や人口減少社会の 到来などにより、各地の商店街は非常に厳しい状況に置かれている。
この間、市では、個店の経営改善の取組み成果を商店街全体に波及させることを目的 とした「繁盛店づくり事業」を全国に先駆けて取組んだほか、「商工業活性化事業補助金」 の交付による支援、「商店街振興事業費補助金」の見直しにより、空き店舗を活用した事 業に対し、弾力的な運用ができるようにするなど、個店の経営力向上や経営意欲の喚起 等に努めてきたところである。
これらの取り組みの結果、「一店逸品事業」(平)、「いわきまちなか物産展」(小名浜)、
「うえだ街なか市(夕市)」(植田)、「好の市」(好間)、「山の食。川前屋」(川前)など、 市内各地域において、商業者・地域・生産者等が連携した新たな商業の活性化やまちづ くりに向けた動きがみられるようになった。
また、平では空き店舗を活用し、市内各地の特産品等を販売するアンテナショップが オープンしたところであり、これをモデルとした事業が植田地区でも実施されるなど、 市街地の活性化に向けた新たな動きもみられているところである。
《基本戦略》
1 光る店・新しい力づくり(個々の商業者の経営意欲を引き出し、市内に光る店を増やすこと)
2 消費者への接近(消費者と商業者の情報ミスマッチを解消し、ニーズに応える商業展開を 導くこと)
3 輝くまちの運営(的確なタウンマネジメント力をつけ、まちとしての魅力を高める行動を すること)
4 地域ビジネスの創造(地域の生活ニーズに対応した新しいビジネス活力を生み出 すこと)
5 都市秩序の形成(秩序ある商業地域形成、都市形成への誘導を進めること)
資 料 1 - 2
⑶ 国・県に おける取り組み状況について
国は平成 18 年にまちづくり三法の見直しを行い、また福島県も同年 10 月に「商業ま ちづくりの推進に関する条例」を制定し、大型商業施設の郊外立地を防ぐとともに、さ まざまな都市機能の集約化を図り、高齢化や人口減少社会にも対応したコンパクトで賑 わいのある都市づくりを推進することとなった。
⑷ 新・商業 まちづくりプランの策定につい て
現プランの計画期間は、平成 22 年度までとなっており、平成 23 年度以降の商業まち づくりのあり方等を示す必要があることから、平成 23 年度を初年度とする新たなプラン を策定するものである。
策定にあたっては、国や県における商業まちづくりに関する施策等の状況や、本市に おけるこれまでの成果や課題を踏まえ、商店街における土地の一体的活用・後継者問題・ 大型店との共存・農商工連携等、新たな方向性についての検討も加えながら、策定する ものとする。
本プランは、「新・いわき市総合計画」の下位計画として位置づけられていることから、 同計画基本構想との整合を図るため、終期を平成 32 年度とした 10 年間を計画期間とし て策定するものとする。
なお、商業を取り巻く環境の変化が著しい現状では、プランに基づく施策等の長期の 固定化は、プラン自体が形骸化してしまう恐れもあることから、毎年度、点検と評価を 行いながら、平成 27 年度に見直しを図るなど適切な進行管理を行うものとする。
【計画期間】
年 度 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32
市 総合計 画
商 業まち づ く りプラ ン
基 本 構 想
新プラン 現プラン
見直し 計 画
基 本
【新・いわき市商業まちづくりプラン策定の背景】 平成 15 年 3 月 いわき市商業まちづくりプラン策定
将来の都市の維持コストへの懸念
高齢者が安心して生活できる空間の確保が必要
まちづくり三法の改正(H18) 県商業まちづくり条例の制定 大型商業施設の郊外立地を抑制
○ 各 地 域 の連 携 等 に よる 商 店 街活 性 化 に 向けた機運の高まり
・一店逸品運動(平)
・いわきまちなか物産展(小名浜)
・うえだ街なか広場(植田)
・好の市(好間)
・山の食。川前屋(川前)
・空き店舗を活用したアンテナショップ
(平・植田) など
○ 個店の経営強化への支援
・ 繁盛店づくり事業
○ 商店街の魅力創出への支援
・ 商工業活性化事業
・ 商店街振興事業など
○ 他団体との連携強化によるまちの賑わい創出
・ 商業まちづくりサポート事業
・ 地域振興活性化事業など
新・市総合計画の策定(H22)
新たな時代に対応した「商業まちづくり」の在り方を示す新・プランの策定 社会環境:少子・高齢化、人口減少の急激な進行
規制緩和に伴う大型商業施設の郊外立地
⇒ 中小商業者・商店街の衰退
市街地の空洞化、空き店舗・空き地(駐車場)の増大 長引く不況による個人消費の低迷
様々な主体が取り組むべき行動計画が必要
2 策定内容
本プランの策定内容(構成イメージ)については、次のとおり。
Ⅰ 策定の背景と目的
・ 策定の背景
・ 目的
・ 上位計画や関連する他の計画との位置づけ・期間
Ⅱ 本市の商業の現状と課題
・ 社会、経済の特性(国・県の動向等)
・ 本市の商業の現状分析(前計画策定時との比較)
・ 現プランの評価(各地域における取組みの経過等)
・ 課題(消費者へのアンケート、各地域における懇談会の結果、歩いて暮らせる まちづくり社会実験やまちなかいきいき・ネットワーク事業を踏まえて)
Ⅲ 新・商業まちづくりプランの方向性
・ 基本目標・戦略
・ 取り組みの方向性
Ⅳ 実現に向けた取組み
3 策定の手法
○ 策定検討懇談 会の設置
◆ 学識経験者、まちづくり団体、商工団体、消費者団体、市民の代表(公募委員)、関係 行政機関等で構成される懇談会を設置し、協議検討を行う。
◆ 懇談会については、6 回程度(H21 年度 4 回、H22 年度 2 回予定)開催するものとする。
○ 調査・分析( 業務委託)
◆ 本プラン策定に係る各種調査業務やデータの分析等を専門機関に委託し、課題抽出を 行うとともに、会議資料や素案作成等を行うこととする。
コンサルタント会社
商業まちづくりプ ラン策定検討懇談会
庁内検討会議 事務局(商工労政課)
調査業務委託
調査報告
調整
4 策定検討懇 談会
⑴ 委員の 構成
区 分 所 属等 備 考
東 日本国 際大学 い わき明 星大学 知 識経験 を有す る者
福 島工業 高等専 門学校 小 名浜ま ちづく り市民 会議 勿 来ひと ・まち 未来会 議 ま ちづく り団体 等
じ ょうば ん街工 房 21
い わき市 消費者 団体連 絡協議 会 消 費者 ・市民 の代表
公 募委員
い わき商 工会議 所
い わき地 区商工 会連絡 協議会 い わき市 平商店 会連合 会 小 名浜地 区商店 連合会 ネ ーブル シティ かしま 勿 来地区 商店連 合会 商 工団体 等
い わき湯 本温泉 商店会 連合会 関 係行政 機関 福 島県い わき地 方振興 局
⑵ 開催時期及 び検討内容
開催時期・内容については、概ね次のとおり。
【平成 21 年度】
回 時期 検 討 内 容 備 考
第 1 回 8 月 3 日
○ 会長・副会長選出
○ 懇談会の趣旨及び今後のスケジュールの説明
○ 市の商業の現状の説明及び意見交換
委嘱状交 付
第 2 回 9 月下旬 ○ 課題の抽出
第 3 回 11 月下旬
○ 基本目標の検討
○ 基本戦略の検討 第 4 回 2 月中旬 ○ 中間取りまとめの検討
【平成 22 年度】
回 時期 検 討 内 容 備 考
第 5 回 5 月下旬 ○ 報告案の検討
第 6 回 7 月下旬 ○ 報告案の取りまとめ
5 調査・分析 業務の委託
本プランの策定に向け、以下の業務を委託するものとする。
項 目 調査・分析内容
Ⅱ 本 市 の 商 業 の 現 状 と 課題
○ 国・県の動向及び先進事例の調査
○ 消費者ヒアリング
○ 本市の商業の現状分析・課題抽出及び整理
Ⅲ 新・商業まちづくりプ ランの方向性
○ 基本目標・基本戦略(柱)の検討・立案
○ 取り組みの方向性の検討・立案
Ⅳ 実 施 に 向 け た 取 り 組 み
○ 実践に向けた具体的手法の調査・研究
6 庁内検討会 議
本プラン策定にあたり、商業のあり方や他分野との連携による商業振興方策を検討す るため、庁内検討会議を設置することとする。
委員の構成・会議の開催時期については、策定委員会での審議の状況等に応じて決定 することとする。